城所理事長コラム 〜第47回〜 「"つややか"に、そして"しなやか"に・・・(前編)」 女性は、一生の間に、いろいろ変身するといいます。 時間とともに変わることもあれば、それぞれの場面で変わることもあります。 よくいわれるのは、たとえばわたしのような年齢の女性にとっては――「女であり」「妻であり」「母であり」といった類の定義づけです。これに最近では「働く女性」というボキャブラリーも加えなければならないかもしれません。 もっと別な文学的、情緒的な、変身のかおもあるでしょう。 わたしに関しては、それらとちょっと趣は異なりますが、かつては「女商店会会長」いまは「女(振興組合)理事長」というかおも付きまといます。 では・・・「いったいあなたは何者?」と問われたとき、わたしは、どう答えればいいのでしょう。そういう自問自答をすることがあります。 もっとも無難な答えは、それを答える前に「人である」「人間である」と返すことです。でも、それでは哲学的な答えにはなっていても、実際的ではありません。 実際的な答えをするなら、間違いなく、「女(振興組合)理事長」と答えなければなりません。それでは、しかし第三章で批判した「属性で人を判断する」ということにつながりかねません。 とすると、さしずめ女なのか、妻なのか、母なのか・・・・・まず子に対する「母か」 ということですが、たしかに二児の母です。でも、二人とも実質的に養育を必要とする子どもでは、もうありません。いずれも成人し、結婚もし、したがって相当程度に「母」としての重みは軽減されています。 では夫に対する「妻か」という点では、じつは答えは「ノー」です。これまで本書で紹介した身近な商店街振興組合(商店会)やトーク赤坂21のメンバーですらこの点では、わたしは不思議な存在だったようです。わたしもあえて自分から話してこなかったために、たぶん結婚している(夫がいる)というイメージでとらえられていたようです。 いつ?という問いに対する答えも含めて、くわしくは省略させていただきますが、離婚経験者(バツ一)です。性格の不一致とか、憎しみや嫌悪によるとか、そういう理由からのことではありません。実際的な生活のしかたに根ざすボタンの掛け違いから、協議し理解しあってのこと、としておきます。したがって、いまはお互い、相反する利害や憎悪といったこととは無縁です。 この離婚の事実を公表してもいいという心境になったのは、一つには子離れでき、また病気がちな体もまあまあ健康体にちかくなったし、そしてなにより商店会の長を務めるようになって十年余り経ち、その仕事を天職とも思えるほどに自信が生まれてきたからです。心身ともに、いまは独り立ちできていると思えることが、そうさせました。 商店街振興組合 エスプラナードアカサカ 理事長 城所 ひとみ 商店街振興組合エスプラナードアカサカ 〒107-0052 東京都港区赤坂3-10-5 赤坂クインビル4階 TEL:03-5561-9125 FAX:03-5561-9128