城所理事長コラム 〜第43回〜 「しがらみ少ないダメモト、いまは女の時代です」 男性は、会社や役所で組織上の縦横な関係にからめられ、そして背中には妻子を背負っているという意識にしばられています。つまり、いろいろなしがらみにがんじがらめになっています。そして、失敗が許されないという脅迫観念を持っているようです。 ところが女性は、しがらみが少ないのではないでしょうか。それと、体質的に「ダメモト」精神がそなわっているように思えます。 どうせ女は、はなから頼りにされていない・・・だから世の中の理不尽に腹を立てるというのも一法ですが、それならそれで気楽でいいではありませんか。ダメでもともと、ならば大胆にあたって砕けろと、わたしは相手がどんなにお偉方であろうと平気でアタックしました。そして自分の考えていることを堂々と申し上げ、しかるのちにお願いし、それで成功してきました。 そうは言ってきましたが、どうでしょうね、近い将来には、女も。しがらみをいっぱい背負って生きなければならない時代がくるかもしれません。いえ、もうそろそろきているのかもしれません。そうなると女も、おどおど。びくびく、いろいろなことを気にして生きなければならないのでしょうか。 でもいまは、まだまだ女が伸びのび生きられる時代です。 とはいえ、わたしの周りを見まわしても、そのための条件整備がなされていないケースの何と多いことか。 たとえば世のほとんどの商店会で、その組織をみると、組織図のなかに「女性部」または「婦人部」というものが設けられています。 ところが「男性部」というのは、けっして見当たりません。つまり本部は男がになうものであるけれど、実際には女の存在も無視できないので「女性部」でも設けて不満解消のガス抜きをしておくか・・・というのでしょうね。 似たようなものに「青年部」というのもあります。ようするに本体とは分けて「女」や「若者」や「子ども」を別枠で考え、隔離といっては語弊があるでしょうが、まあ例外扱いしているのでしょう。 いささか刺激的な言い方をしてしまいましたが、その現実は、やはり女として心地いいものではありません。 世の中には男と女がいて、半分こ。でも、男と女は、もちろん性も違えば、それぞれ特性も資質も異なるという、そういう差異があってこそ人間社会がが成り立っている、そこは、ぜひ男性に認識していただきたいものです。 まだそういう世の中にはなっていません。ならば・・・いまのうちに女は、自分が生きたいように、つややかに、しなやかに、女性を発揮しようではありませんか。 以上、いつになく女性を意識して語ってしまいました。でも、ふだんのわたしは「女だからどうだ」と考えて生きているわけではありません。ただ一人の女として、それもごくふつうの女として、あるがまま、思うがままに生きているだけです。 かつて赤坂田町通り会には、たとえば淵光太郎さんのような先見性ある男性がいて、商店会のトップに女を据えると役所の対応が柔軟かつ素早くなり、そして何事もスムーズに運ぶと考え、わたしを会長に推挙なさいました。 それでも、いっこう構いません。いえ、むしろ感謝しています。わたしは、そのように乗せられたことで、いま水を得た魚のように嬉々として泳げているのですから。天職と思って、わがアイデンティティを確認できているのですから。 商店街振興組合 エスプラナードアカサカ 理事長 城所 ひとみ 商店街振興組合エスプラナードアカサカ 〒107-0052 東京都港区赤坂3-10-5 赤坂クインビル4階 TEL:03-5561-9125 FAX:03-5561-9128