城所理事長コラム 〜第14回〜 「赤坂を愛する人たちが語り合う〜トークアカサカ21〜」 この気付きを、役員の人たちと話合いました。そうだ、そうだという人もいれば、そこまで対象を広げたら、商店街としてどういう活動をしたらいいかわからなくなると躊躇する人も少なくありませんでした。そこで強引に舵を切ると、ニの足を踏んで人がついてこなくなる恐れがありました。 ここのところで、あらためて事は赤坂田町通り商店街だけの問題ではないときづきました。広く「赤坂」とくくられる街全体のテーマだと、気付きました。 そこで赤坂地区の、赤坂一ツ木通り商店街振興組合のI.Mさんなど近隣の商店街で気心が知れた人たちと話してみることにしました。この地区には、いくつかの通りごとに六つの商店街があり、その役員たちの意見を知ってみたくなったのです。 すると、赤坂田町通り会の場合と同様、賛否両論でした。しかし賛意を示す人たちは、ことのほか身を入れて、わたしの話をフンフンと聞いて下さいます。 その有志の熱意におされるように、わたしは街を利用する方々の意見を聴く会を、地域横断的につくろうと心に決めました。 そして「トーク赤坂21」という会が結成されたのです。わたしが赤坂田町通り会の会長に就いた平成二年のことです。 トーク21の「トーク」とは、もちろん「話す」意です。そこに「21」を付けたのは、二十一世紀という「明日の赤坂を創り出す」ことをイメージしました。 当初は赤坂の街を利用する人たちの声を聴こうと発案したものでしたが、一方的に聞きおくというのではなく、わたしたち赤坂の街で営業するなり街づくりを考えている者も同じような地平で、「赤坂の街がどうあったらいいか、どうしたいか」と語り合うサロンのようなものを意識しました。利用者と地元の人間との両面通行の場としての私的なサロンです。 言い出したわたしが代表となったのは、いたしかたないところです。 そして会員募集も、とくに仰々しくやらずに、まずは趣旨に適うような心当たりの方々に声をかけ、あるいは伝手を頼って輪を広げようという程度のことでした。 とにかく年齢、性別、職業など一切関係なく「赤坂の街を愛する人々がそれぞれ自由な立場で語り明かしましょう」とした呼び掛けに、たしかな手応えがありました。アッという間に三十人ばかりの人が集まりました。 さっそく発起人有志と打ち合わせ、月一回(第二火曜日の夜)例会を開くこと、事務通信費として月千円会費を集めることを決めました。その一年分を前納していただけたのは、会の運営にとってありがたいことでした。 ちなみに、赤坂に本社のあるK建設の総務部へ出向き、トーク21の趣旨を伝えて会員になるような方はいないでしょうかとお尋ねしたら、社内で非公式に打診がなされたところ、新規事業に取り組む事業部のT.Sさんという方が会員になってくださいました。 そして、Tさんは、社員有志を連れて参加くださいました。 その中の一人に慶應義塾大学の先輩でI.Iさんという方がおられ、このIさんが、先輩、後輩という関係が親しみを増したのか、以来なにかと相談にのってくださるようになりました。いまでは自称「プライベート顧問だ」とおっしゃってくださって、わたしも甘えて公私ともにお世話になっています。 商店街振興組合 エスプラナードアカサカ 理事長 城所 ひとみ 商店街振興組合エスプラナードアカサカ 〒107-0052 東京都港区赤坂3-10-5 赤坂クインビル4階 TEL:03-5561-9125 FAX:03-5561-9128