城所理事長コラム
〜第13回〜 「街を利用する人たちはなにを考えているのでしょう?」
電線の地中埋設化と電柱の撤去に伴う赤坂田町通りの改修は、それはそれで大変なエネルギーを労する仕事です。 そういう道路環境整備というのは、いつの時代でも商店街活動としての根幹をなす事業です。
その道路環境整備事業に追われながらも、しかし、わたしの念頭には「街づくり」という言葉の根底に流れる「ヒトの問題」への関心が広がり、大きく心を占めるようになっていました。
たしかに商店街を成り立たせている道路の環境整備も、多分商店街にとって目に見えて大切な具体的事業ではありますが、街づくりという観点からすれば、あくまでもそのハードウェアとしての一環でしかないのではないか、と。
商店街のハード的な構成要素が、道路だけでないのはいうまでもありません。目に見えるところでは、建物があり、その中に構えている商店など事業所の営みがあり、そこに搬出入する商品・物資の動きがあり、また排出されるゴミ等の問題があり、さらには通りを行き交う自動車の問題も商店街と深く関わっています。
そして忘れてならないのは、四六時中そこを行き交ったり、集い、また利用する人々のことです。いちばん大事なのは、通りの賑わいをかもし出し、そして商店などの営みを活性化するもしないも、そこを利用する人、人、人なのです。つまり街づくりのソフトウェアとは「ヒトの問題」というわけです。
赤坂という街が、圧倒的に昼間人口が多いのは、まさに東京都心ならではです。赤坂は、昼間そこで働く人たちで賑わい、夜は夜でそれらの人たちがくつろいで賑わう街です。よくいう「職住近接」ならぬ、ここは「職遊近接」の街なのです。
商店街は、そういう人たちを相手に営業しています。わたしはここが大事だと思いました。
見回せば、赤坂地区には日本を代表するような大きな企業のビルが立ち並んでいます。
そこで働く十三万とも十五万ともいわれる人たちが、例えば昼には昼食をとり珈琲を飲み、夜には同僚、友人たちと飲み食いして、そういう人たちをお客様として街は成り立っているのです。
そのように赤坂で過ごす人たちが、街をどう思っているのか、どう考えているのか、とても気になりだしました。
街でなんらかの営みをしている人たちだけの商店会でいいのか、という疑問におそわれました。そして、その営みの対象としている人たちをも視野に入れた商店街活動でなければならないのではないか・・・と思いついたのです。
商店街振興組合
エスプラナードアカサカ
理事長 城所 ひとみ
商店街振興組合エスプラナードアカサカ
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